保険適応の矯正について
にこっと仙台矯正歯科院長の星健治です。おかげ様で、本院も開院半年を迎えました。これも、皆さまのお力添えあってのことです。ありがとうございます!
先日、2022年6月9-10日に、新潟で開催されました第32回日本顎変形症学会総会・学術大会に参加してきました。勉強もしつつ、夜は、久しぶりに会った同僚と酒の席を共にし、新潟の美味しい日本酒を楽しんで参りました。6月という時期もあり、飲み口の良い夏のお酒が多く、翌朝は、「お酒は程々に!」と、今更ながら思いなおしつつ、学会場へと向かいました。
さて、歯科に関わる方々にとっては馴染みのある「顎変形症(がくへんけいしょう)」ですが、皆さま、この病名をご存じでしょうか?
顎変形症とは、顎(あご)の形や位置に著しい異常を伴う状態を指しまして、歯を動かすだけの矯正治療では改善が難しく、あごの骨を切る手術を伴う矯正治療を必要とします。具体的に申し上げますと、著しい受け口の方や下あごが著しく小さい方、曲がっている方などが該当します。こうした方々の矯正治療は、厚生労働大臣の定めた施設基準を満たした医療機関でのみ実施でき、保険適応となります。当院もこの基準を満たしております。
一般的な顎変形症に対する外科的矯正治療は、まず手術前の矯正治療から始まります。手術であごの骨を動かした際に、安定してかめる歯並びへと歯を動かしていきます。手術前の矯正治療は、1年半から2年ほどかかります。その後、2-3週間の入院を伴う全身麻酔下でのあごの骨の手術を行います。これは大学病院などの口腔外科において行います。術後、1-2か月時より術後の矯正治療を開始します。これは手術により獲得された新たなかみ合わせの元、歯並びを微調整し、仕上げていくステップで、1年から1年半ほどかかります。
以上、顎変形症の治療に関して示しました。矯正治療が保険適応となる場合は、口唇裂・口蓋裂の方々をはじめ、他にも多くの症候群の方々などが該当し、保険適応の範囲が少しずつ増えてきております。詳しくは、日本矯正歯科学会ホームページ(https://www.jos.gr.jp/facility)をご覧ください。また、当院宛にもお気軽にご相談下さい。宜しくお願いいたします!